天心と武尊(たける)の試合はなぜファン待望!?時系列で経緯まとめ!キック頂上決戦

2022年6月、天心vs武尊(たける)の試合が決定し、日本中が歓喜に湧いています。そもそも、天心vs武尊(たける)のカードは約6年も前からファンから切望されていたものの、実現されませんでした。

天心選手がキックボクシングで残り2試合をきったなかで、ようやく叶った運命の一戦。なぜファンからここまで待望されていたのか、これまでの二人の軌跡や対戦実現に至るまでの長きに渡る交渉や動きなど、詳しい経緯を時系列で解説してまいります。

天心vs武尊(たける)実現へ!2022年6月に開催決定

TEPPENジム所属・那須川天心(23)とKREST所属・武尊(たける)(30)の世紀の一戦が、2022年6月に実現します。日本中のファンが待望していたこの試合に期待は高まるばかりです。

12月24日までRIZIN33(2021年大晦日)のメインカードの発表がないなかで、那須川天心選手は一体誰と試合をするのか?注目が集まっていました。

RIZIN2021・榊原CEOの発言

2021年12月の大晦日に向け、何度かにわたり追加カードの発表を行っていたRIZINの榊原代表。

天心 武尊 たける なぜ 待望 時系列 経緯引用:https://gonkaku.jp

12月21日の会見では皇治vsヤーマン選手のカードを発表しました。この時点でも那須川天心選手の対戦相手についての言及はありませんでした。

10日後にせまった大晦日のメインカードの発表がまだ出ていないということで、交渉が難航している様子がうかがえました。

RIZIN榊原代表は「天心参戦は今週中には調整し発表したい。解決しないといけない一つ、二つの問題をクリスマスに向けて解決できるように、最後今日も、明日も頑張ります。」とコメントしていました。

そんななか12月24日、那須川天心vs武尊の試合が発表されたことで、両者の試合は確実となりました。

これまでの那須川天心選手のインスタグラムでの匂わせ発言

ファンの間で注目されていたのは、渦中の那須川天心選手の直近のインスタグラムでのこんな発言です。

きっとサンタクロースってこんな気持ちなんだろうなぁ

という意味深な投稿が。

サンタクロースという発言からも、クリスマスが連想されますね。

榊原代表の「クリスマスに向けて解決できるように、最後今日も、明日も頑張ります。」という発言とリンクすることからも、クリスマスに天心選手の対戦相手についてなんらかの発表がありそうなことを示唆していました。

また、あえてサンタクロースという言葉をチョイスしたことに関しても、「世間が期待するビッグマッチの実現」を意味していたようにも受けとれました。

武尊(たける)選手のインスタ・Twitterでの匂わせ発言

続いて、武尊(たける)選手の23日のインスタグラムの新規投稿です。

 

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武尊 / Takeru(@k1takeru)がシェアした投稿

武尊(たける)選手の入場シーンの写真を載せて「I can’t wait.」(待ちきれない)という投稿を行いました。

また最近では、友人でK-1の選手でもある松倉選手とのスパーリングの動画もアップしています。

 

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武尊 / Takeru(@k1takeru)がシェアした投稿

松倉選手は本来、オーソドックス(右利きの構え)の選手です。

そんな松倉選手にあえてサウスポー(左利きの構え)でスパーリングをしてもらっていることから、少なくとも武尊選手がサウスポーの選手との対戦を想定していることがわかります。

サウスポーで試合をする可能性のある選手といえば、那須川天心選手以外には考えられません。

榊原代表・那須川天心・武尊の匂わせから「対戦実現」へ

一挙一動に注目が集まる、榊原代表・那須川天心選手・武尊選手の3名の直近の発言から、

いよいよ天心vs武尊の世紀の一戦実現か!?

と、世間の期待は最高潮に達していました。

そもそもなぜ天心と武尊(たける)の試合はこんなに望まれていたのか?

ここで格闘技に詳しくない一般の方の視点に戻り、なぜそもそも那須川天心選手と武尊選手の試合がここまで望まれていたのか、改めて時系列に沿っておさらいしてみます。

神童・那須川天心の戦績

「神童」「日本キックボクシング界の至宝」と称される那須川天心選手。

バラエティ番組でもお馴染みで全国的にも知名度が非常に高いですね。

天心選手の戦績は、RIZIN45戦45勝32KOと無敗の王者であり、キックボクシングやムエタイなどの海外トップ選手にも一度も負けを喫したことがありません。

23歳にしてすでに国内に敵なし。元々2022年の4月をもってボクシングへ転向することが決まっていましたが、武尊選手との一戦(2022年6月)が終わってからに延期することとなりました。

ナチュラルボーンクラッシャー・武尊(たける)の戦績

たいして「ナチュラルボーンクラッシャー」という異名で知られるのが、新生K-1を牽引する武尊(たける)選手です。

年齢は30歳と天心選手に比べてやや年上ですが、41戦40勝1敗(24KO)と圧倒的な戦績を誇っています。

一度だけ敗戦を喫していますが、こちらは鼻骨骨折によりドクターストップがかかったことが理由です。

昨年度のレオナ・ペタス選手との一戦でKO勝ちし、武尊選手もK-1ではもはや敵なしの存在となりました。

両者、国内に「敵なし」だからこそ切望されてきた

天心 武尊 たける なぜ 待望 時系列 経緯

このように、天心選手と武尊選手はRIZIN、K-1というそれぞれの団体で活躍をしつづけ、所属する団体には敵がいない状況なのです。

だからこそ「天心と武尊はどっちが強いのか」と常に議論され、比較されてきました。

天心選手と武尊選手は、6年以上も前から対戦を熱望されながら、交渉が難航し続け、いまなお対戦には至っていなかったのです。

ファンからあまりに望まれながらもなかなか実現しない両者の対戦は、今や実現不可能な「伝説のカード」とまで言われるようになりました。

天心vs武尊の対戦に向けた動きを時系列で解説

ここからは、約6年も前から対戦が熱望されてきた那須川天心選手と武尊選手の関係性や両者の動きを、時系列に沿って解説していきます。

2015年・スーパー高校生那須川天心は武尊に対戦要求

今から6年前、すでに2人の対戦までの長い道のりははじまっていました。

天心 武尊 たける なぜ 待望 時系列 経緯引用:https://www.tokyo-sports.co.jp/

当時、16歳にしてプロ入り6戦6勝5KOという脅威の戦績を保持していた那須川天心選手。

「スーパー高校生」としてすでに格闘技界ではその名が知られる存在になっていました。

2016年8月1日に「RISE」「REBELS」「BIGBANG」のキックボクシング3団体が合同で行うトーナメント「BLADE2」に初参戦することに決まった天心選手。

このときの会見で「誰と戦いたいか?」と聞かれた天心選手は、「K-155キロ級王者の武尊選手と戦いたい」と口にしました。

結局「BLADE2」に武尊選手は参戦せず、実現することはありませんでした。

その頃、武尊は初代k-1 Worldグランプリで55kg王者・そして防衛

天心 武尊 たける なぜ 待望 時系列 経緯引用:Youtube

その頃、武尊選手は初代K-1 World グランプリにおいて大雅選手を決勝で下し、初代王者に輝いています。2015年4月のことです。

天心選手が「BLADE2」で「武尊選手と戦いたい」と発言したのが、この2ヶ月後の2015年6月のことです。

天心選手はこの試合を見て、すでに武尊選手を次なるターゲットに見据えていたのだと思われます。

その7ヶ月後の2015年11月、武尊選手は-55キロ級の防衛戦に勝利し、王座を防衛します。

天心 武尊 たける なぜ 待望 時系列 経緯引用:https://efight.jp/news-20151121_226412

防衛戦の観客席には当時の那須川天心選手が足を運んでおり、上の写真のとおり、武尊選手に対戦を直談判します。

那須川天心vs武尊は実現寸前かと思われたが…

この試合後の会見では、防衛に成功した武尊選手が、改めて天心選手との対戦についての質問に応じました。

天心 武尊 たける なぜ 待望 時系列 経緯引用:https://efight.jp/

この年の年末、RIZINで開催される「RIZIN FIGHTING WORLD GRAND-PRIX 2015」への参戦の可能性を問われ、

組まれればやります。組まれたらいつでもやります

と武尊選手は発言していました。

また、この発言をうけて榊原信行RIZIN実行委員長(現・RIZIN代表)も、「武尊選手がスタンバイOKならもちろん受け入れたい」と語りました。

K-1運営陣に暗雲立ち込める?なかなか実現しない天心戦

このように、2015年頃まで那須川天心vs武尊は「日本一望まれる試合」として、スムーズに対戦が実現するものと思われました。

ところが2015年年末も、2016年も2017年も、試合は実現しなかったのです。

2018年、K-1運営側がRIZINと那須川天心陣営を訴えていた

そんな矢先、K-1と那須川天心サイドでトラブルが起こります。

天心 武尊 たける なぜ 待望 時系列 経緯引用:Twitter

那須川天心選手が大晦日の試合後、リング上で「誰が僕の相手が見たいですか!」と発言したところ、観客が「武尊!」と沸き、天心選手は「ぜひ来年中にやりましょう!」と発言し会場を盛り上げました。

ところが、この発言が「他団体の興行に対する不当な介入にあたる」などし、営業妨害によってイメージダウン、スポンサーが離れたという理由でK-1がRIZINの運営側(および那須川天心所属ジム)に対し民事訴訟を起こします。

結果的に、約1億3700万円の損害賠償請求をしたことがニュースになりました。

K-1運営に潜む闇?選手との契約内容に疑問

その同時期にもうひとつ、K-1内でトラブルが起こります。

天心 武尊 たける なぜ 待望 時系列 経緯引用:http://datoukyoku.blog.jp/

それが、元K-1 WORLD GPスーパー・フェザー級王者大雅選手の所属する、TRY HARDジムとK-1運営サイドの交渉決裂です。

簡単に説明すると、K-1所属の大雅選手は、キックボクシング界最強といわれる那須川天心との対戦を望んで「RIZIN」への参戦を表明しました。

ところが、K-1は大雅選手のRIZIN参戦を認めませんでした。そして、大雅選手の所属するTRY HARDジムを「契約違反」として交渉が難航します。

選手はさらなる強敵を求めて他団体であろうが対戦を望むのが普通ですが、K-1がそれを許さなかった。簡単に言うとそれがすべてです。

ここで、将来を期待されていた大雅選手(およびTRY HARDジム)がK-1から離れる決断をします。

武尊選手と天心選手の対戦が実現しないのもK-1の方針

ここまでをまとめると、以下のことがわかります。

  • なかなか実現しない那須川天心vs武尊戦
  • RIZINのリング上で武尊戦を煽った那須川天心サイドへの訴訟
  • RIZINに参戦しようとした大雅選手と所属ジムとの契約打ち切り

つまり、K-1運営サイドの「どうしてもK-1の所属選手と那須川天心を戦わせたくない」という意図が見てとれます。

それはなぜか?というと、K-1のブランド力の保持です。

大雅選手もK-1のスーパー・フェザー級王者でしたし、武尊選手も無敗の3階級王者です。K-1でそんなにも絶対的な存在の選手が、あっさりと天心選手に負けてしまったらどうでしょうか?

「K-1はRIZINに勝てない」というイメージが付いてしまいますよね。それは、K-1というブランドを傷付けることになりかねません。

だからこそK-1運営サイドは、意地でも武尊選手と那須川天心選手を戦わせたくなかった、ということです。

この頃、那須川天心選手は

「逃げてる奴には興味ない。武尊戦はもう別にいいですね、向こうがやりたいなら来いよって感じです。僕は本物の最強を目指すだけです」

引用:https://ja.wikipedia.org/wiki/

という発言をしています。

天心選手自身もこれまでK-1サイドとは色々なことがあり、武尊選手との対戦にもはや興味を失いかけているようでした。

それでもなお続く天心vs武尊戦の舌戦

2018年12月、スーパーフェザー級王者の武尊選手は、皇治選手をくだし王座を防衛します。

その試合後のマイクパフォーマンスでは、「みんなが望んでいる試合はわかっている。団体の壁を乗り越えて実現するのは本当に難しいこと。それでも僕は実現したいと思っている。かならずK-1最強を証明する。」と発言します。

天心 武尊 たける なぜ 待望 時系列 経緯引用:Youtube

一方、時を同じくして、那須川天心は世界最強のボクサー、フロイド・メイウェザー選手とエキシビジョンマッチを行い、1R3ダウンでTKO負けを喫しています。(エキシビジョンなので戦績には影響なし)

この試合を振り返ったドキュメンタリー映像で、ラストのインタビューの際に武尊選手との一戦について言及しました。

天心 武尊 たける なぜ 待望 時系列 経緯

天心 武尊 たける なぜ 待望 時系列 経緯引用:Youtube

「(武尊選手と)やるなら東京ドームでやりたい」「形だけで言ってるのか、本当に言ってるのかまだわからない状況」と発言します。

これを見た武尊選手はTwitterで反応します。

2019年9月、RISE WORLD SERIESの-58Kgトーナメント決勝で志朗を下した那須川天心選手は、またもリング上から武尊選手に向けたメッセージを発します。

天心 武尊 たける なぜ 待望 時系列 経緯引用:Youtube

「僕は逃げも隠れもしない」「SNSで書き込むなら正式な話をください。僕は待ってます!

と。これに対し武尊選手もTwitterで反応。

これが、2019年の9月のことです。

2015年に16歳の天心選手が「武尊選手と戦いたい」と意思表明をしてから、すでに4年の年月が経っていました

2020年・2021年の天心、武尊の動き

その後も試合開催を諦めていない両者は、2020年に動きを見せます。

2020年12月31日大晦日のRIZIN.26に、武尊が天心選手の試合(クマンドーイ・ペットジャルーンウィット戦)を観戦しに来場し、その場にいた人々と格闘技ファンを驚かせました。

天心 武尊 たける なぜ 待望 時系列 経緯引用:https://www.boutreview.com/

そのお返しとばかりに、今度は2021年3月28日開催ののK’FESTA.4 Day.2メインイベント、武尊vsレオナ・ペタス戦に那須川天心選手が観戦に訪れます。

天心 武尊 たける なぜ 待望 時系列 経緯引用:https://www.boutreview.com/

このときの来場について天心選手は自身のYoutubeで「試合に来てくれたお返しのつもり。敬意を表して」と発言していました。

2015年に初めて天心選手が「武尊選手とやりたい」と口に出してからここまで6年。

さまざまな障壁や話し合いがなされるなか、両者の「試合をしたい」という意志がまだ残っていることをハッキリと示す形となりました。

2021年12月24日に正式発表!那須川天心vs武尊の試合が実現

2021年12月24日、ついにファンが待ち望んだ試合が正式に発表されました。那須川天心vs武尊の試合が実現です。

総合プロデューサーはRIZINの榊原信之氏。

天心 武尊 たける なぜ 待望 時系列 経緯

天心 武尊 たける なぜ 待望 時系列 経緯引用:Yahoo!ニュース

試合の日程は、2022年の6月となります。日付や場所などの詳細はまだ未定。最新情報はこちらに載せています。

▶︎【決定版】那須川天心VS武尊の試合チケット購入方法!販売はいつで価格は?試合会場はどこ?

ルールやジャッジも調整中とのことで、わかり次第追って追記いたします。

現時点で決まっていることは下記です。

現時点で決定していること
  • 日付:2022年6月中
  • 階級:58キロ契約
  • 体重:当日4キロ戻しまで
  • ルール:ワンキャッチ・ワンアタック

ワンキャッチ・ワンアタックとは「相手の蹴り足を掴んで殴ったり、足を払ったりする攻撃は、1回の攻防につき1度は有効」というキックボクシングのルールです。

また、天心選手は2022年4月をもってキックボクシングを引退し、ボクシングに転向することが決まっていました。その「キック引退」を延期してまでこの試合を実現させました

開催に場所に関しては、榊原CEOいわく「東京ドームか国立競技場」という発言をしています。

いずれにしてもまだ会場に打診もしていない状況なので、これから決めていくとのことです。

何年も前から格闘技ファンに待ち望まれながらも、なかなか実現しなかった夢のカードがようやく現実のものとなります。また、そこから二人とも無敗。

どちらが負ける姿も想像できない

という世間の声にたいし、勝敗を分かつまで興奮と期待が高まりますね。

情報は随時追記してまいります。